プロの動画編集クリエーターになるには?選ぶべき動画編集ソフトや、プロになるための心構えなどを解説

Youtuberの動画や動画広告を見て、自分でも作ってみたい、と思った事は誰にでもあると思います。現在はPCと編集ソフトの進化により、以前に比べて動画編集クリエーターになるための敷居は大きく下がっています。動画編集クリエーターになりたいというモチベーションがあれば、誰でもが目指せる環境になっていると言えます。そんな中で、どうすればプロの動画編集クリエーターになれるかをお伝えします。

プロの動画編集クリエーターとして選ぶべき動画編集ソフトとは?

まず動画編集ソフト。これがなければ何もはじまりません。動画編集ソフトもたくさんの種類がありますが、職業としてプロの動画編集クリエーターになりたいのなら、次の2つのソフトについて学んでください。

(1)Adobe Premiere Pro CC
(2)Adobe After Effects

なぜこの2つなのか。その理由は下記の3点です。

(1)多くの動画制作会社で導入されている。
(2)教本やネット上の情報が豊富。
(3)PremiereとAfter Effectsだけで大抵の動画が作れる。

他にも多くの編集ソフトはあります。個人で使うのなら、一番使いやすいソフト、安価なソフトを使うのも良いのですが、仕事で使う場合は、当然ながら会社で導入されているソフトを使うことになります。そうなると動画制作の現場でスタンダードであるPremiereとAfter Effects以外に選択肢はありません。

PremiereとAfter Effectsがスタンダードとなっている理由は、その扱いやすさと豊富な機能にあります。PremiereとAfter Effectsは、Adobeが制作しているソフトだけあって開発にも多くのリソースがつぎ込まれています。そのため、デフォルトで使える機能も多く、インターフェイスも洗練されています。また普及しているため、プラグインの開発も盛んで、インストールしたプラグインで多くのエフェクトやトランジションを実現できるというメリットもあります。

実際、筆者も多くの動画編集ソフトを使ってみましたが、Premiereが一番使いやすいという結論に達しています。そのため、これから動画制作の勉強をしたいという方にも、筆者はPremiereとAfter Effectsをオススメしています。特に初心者は、用途が広いPremiereを勉強したほうがよいでしょう。


Premiereを勉強するにあたり、筆者がオススメする書籍はこちらです。

プロが教える! Premiere Pro デジタル映像 編集講座 CC対応


Premiereで作業を進める上で必須の技術がステップバイステップで学ぶことができます。
少々厚みのある本なのですが、読み終えるころにはPremiereで必要な技術を一通り修得できます。


After Effectsの勉強も同シリーズの本をオススメします。

プロが教える! After Effects デジタル映像制作講座 CC/CS6対応


After Effectsは学ぶべきソフトではありますが、あまり初心者向けではありません。Premiere以上に難解です。この本では、その難解なAfter Effectsの使い方を、画面写真をまじえて解説しています。


サイトではやはり、発売元のAdobeが開設しているチュートリアルが一番分かりやすいかと思います。

Premiere Proでの編集テクニックの基本

参考:https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/how-to/edit-videos.html

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就業直後に任される仕事とは?

就業直後、特に未経験の方には、1~3分程度の短くて複雑な編集処理を必要としない動画の制作を、OJTを兼ねて任されることが多いです。最近の現場では、Youtubeの動画広告や、SNS用の動画広告などからスタートになるのではないでしょうか。

あらかじめ用意された素材をつなぎ合わせたり、簡単なテロップを入れたりといった作業がメインとなります。最近ではWebメディアも記事の代わりに短い動画を掲載するところも増えましたので、この1~3分程度の動画制作の需要は伸び続けるのではないかと思います。

限られた短い時間内に動画の重要なテーマを落とし込む、見せ場を作る作業というのは、動画の構成を考える上で、よい修行になります。ソフトの操作に慣れつつ、どの映像をどこに入れれば効果的に見せることができるのか、などを考えつつ作業を進めると、Youtubeの番組のような長尺の映像を作る時に経験を生かすことができます。

また、この時期に修得するべきものとして「レイアウト」があります。特にテロップを多用する現在の動画制作の潮流にあっては、テロップレイアウトの知識やセンスは必須と言っても過言ではありません。

Premiereの場合、レガシータイトルという機能で映像内にテキストを入れることができます(CC 2015以前は「静止タイトル」)。また、凝ったテロップを作りたい場合は、Adobe Creative Cloudで提供されているAdobe Photoshopで制作すると、デザイン性が高く見栄えのいいテロップを作ることができます。また同じAdobe製品ということで、PremiereとPhotoshopは連携して使う事もできますので、効率よく作業を進めることができます。

テロップについて一番の教科書になるのは、スポーツ中継です。ゲーム観戦に必要な情報を整理し、的確にまとめた構成は、テロップレイアウトのお手本とも言うべきものです。バラエティ番組の構成も非常に練られています。特に情報バラエティ系の番組のテロップレイアウトは、スポーツ中継と同じく情報が良く整理されているので、お手本にするとよいでしょう。

なお、よりセンスが問われるバンパー広告(Youtubeが再生される前に流れる、スキップできない短い動画広告)などは、動画制作の経験をある程度積んでから制作を任されることが多いです。

動画編集以外の仕事は? 企画や撮影とかもできるの?

動画編集作業以外の仕事としては、先述したPhotoshopやIllustratorによるテロップの画像素材制作などが入ってきます。長尺の動画を制作する場合や、社内にデザイナー・イラストレーターがいる場合はその限りではありませんが、簡単な画像素材などは自分で作ることも多いです。ですので、Photoshopも使えるようになっておくと、市場価値も高くなります。もちろん他の画像制作ソフトでも良いのですが、Adobe Creative Cloudの加入で使えること、同じAdobe製品で連携が容易なことを考えると、Photoshopのスキルを磨くのが一番よいです。

企画案については、短いWeb動画の場合、クライアントとのやりとりの中で動画のプランや字コンテ(テキストベースで動画の内容が書かれたもの)を提出する場合もあります。
しかし大抵の場合、これらのやりとりはプロデューサーや営業の仕事であり、現場の仕事としてはプロデューサーがまとめた企画内容に沿って動画を制作することが主になります。

撮影については、実際に動画素材を自分で用意することもあります。手軽なのは手持ちのスマートフォンを使うやり方。Web動画はそれほど高画質な動画を求められるわけではないので、スマートフォンなどでも十分な動画素材を撮影することができます。

少々本格的になると、ハンディカムや動画撮影ができるミラーレス一眼カメラを使うことになります。特に最近のミラーレス一眼は動画撮影の性能もあがり、実際のドラマ撮影などでも使用されています。特に動画特化型ミラーレスと言われる、PanasonicのGH5は、Youtuberの中でも使っている人が多く、長時間撮影にも耐える機構もあいまって動画撮影に非常に適したカメラであると言えます。もしも、撮影から動画制作をやってみたいと思っている方には、PanasonicのGH5をオススメします。

動画クリエーターになるために必要なこととは?

最後に、動画クリエーターとして一番大切なことを書いておきます。

それは、動画を「楽しいもの」と思えるマインドです。

動画クリエーターには、これまで挙げてきたスキルは当然のことながら、映像作品に対する関心の高さがなにより必要となります。映像作品への関心というのは、動画制作が楽しいと思うだけではなく、誰かが作った動画も貪欲に見る姿勢も含みます。

「なぜ、この動画の編集は印象に残るのか」「カットのタイミングは、トランジションはどのようにかけると効果的に見えるのか」など、自分の頭の中だけでは分からない答えが、様々な動画の中に隠れています。

それらを見つけだすには、多くの動画に触れていくことが大切です。

自分で手を動かして動画を作っているだけですと、いずれアウトプットが枯渇します。いつも同じような演出で乗り切っていく惰性的な方法もありますが、プロならば様々な手法を体得し、引き出しを増やしていくべきではないかと思います。

だからこそ他者の演出やエフェクトを吸収し、自分のものにしていくことこそが、プロのWeb動画クリエーターに必要なことではないのか、と筆者は考えます。

創作の世界にあって真似は恥ずかしいことではありません。よいと思ったものはどんどん取り入れて、いずれ自分だけの作風を作り上げてください。

まとめ

いかがでしょうか。Web動画クリエーターになるために必要なこと、就業後のことなど書いてみました。冒頭にも申し上げましたが、今のこの環境で動画編集クリエーターになるのは、そんなに難しいことではありません。入口が広いからこそ、プロとして技術を磨き、より印象深い動画を作るには様々な勉強や研鑽が必要になってきます。動画編集クリエーターは、今後需要が伸びてくる仕事です。映像を仕事にしたいと思ったのなら、チャレンジしてみる価値はあるはずです。

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この記事を書いた人

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高岡 幸正(タカオカ ユキマサ)

楽天株式会社にて10年間、プロジェクトリーダーとして動画配信事業に携わる。その後、主に大手企業のランディングページを制作するWeb関連企業を経て独立。現在はWeb関連のプロデューサー業をはじめ、Vtuber事業やメディア事業など手広く手がける。
運営サイト:https://teradrive.jp/

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