緊張しつつも面接は終盤へ……そこで登場する「最後に、何か質問はありますか?」という場面にあなたは対応できますか?
最後の最後に焦ってしまわないよう、この逆質問への対応もしっかり準備しておきましょう。
逆質問を上手く使うことができれば、自己アピールのチャンスにもなります。とはいえ、あまり気負う必要はありません。まずは、自分がその会社で働くことをイメージしてみることが大切です。これからご紹介する想定質問10選もきっと役に立つはずです。
逆質問1:御社に採用していただいた場合、具体的にどのような仕事からスタートしますか?また、そのためにやっておくべき勉強などがあれば教えてください
逆質問2:使っているソフトやOSなど、制作環境について教えてください
逆質問3:(言える範囲で構わないのですが)ホームページに載せていない実績などがありましたら教えてください
逆質問4:(色々な実績がありますが)デザイナー教育に力を入れているなど、何か取り組まれていることはありますでしょうか?
逆質問5:配属先の部署では、どういった職種の方が、それぞれ何名くらい、いらっしゃいますか?
逆質問6:(私と同じように)未経験からWebデザイナーとして入社された方はいらっしゃいますか? また現在、どのような活躍をされていますか?
逆質問7:Webデザイナーの方の1日の仕事の流れを教えてください
逆質問8:(忙しい時期になる前に、できるだけ成長したいと思います)年間の繁忙期・閑散期などがあれば教えてください
逆質問9:現在、会社全体または配属先の部署で何か取り組んでいることはありますか?
逆質問10:今回の募集で採用した人には今後こうなってほしい、など期待していることはありますでしょうか?
『逆質問』では、正直に聞きたいことを聞いて、その会社が本当に自分に合うかを確認したいところですが、聞く内容・聞き方によっては熱意がないと思われてしまう可能性も。
ここでは会社の情報を収集しつつ、自分の熱意や意欲をアピールできる逆質問などを、いくつかご紹介します。すでに説明された内容を質問するのはNGですので、丸暗記するのではなく、面接内容によって使い分けられるようにしておきましょう。
具体的な仕事内容や、やっておくべき勉強について確認することで、仕事への意欲をアピールすることが狙いの質問です。
とはいえ、採用から実際に働くまでの期間で、現場で求められるスキルを身につけることができれば、その努力はちゃんと会社から評価されるはず。新しい職場で良いスタートを切るために、純粋に知っておきたい情報でもあります。
使っているソフトやOSなどの制作環境などを聞くことで、その企業がWebデザイナーの制作環境に対し、どれだけ配慮しているかが分かります。
使っているデザインソフトのバージョンが古ければ仕事のパフォーマンスが落ちますし、ディスプレイの数やサイズによっては、作業スピードに影響がでることもあるでしょう。企業の中には、基本的に長時間座りっぱなしということが多いWebデザイナーの体調に配慮して、疲れにくいデスクチェアを導入しているところもあります。
制作環境は、その会社で長く働き続けるための一要素です。入社前に確認をしておきましょう。
制作会社などの場合、クライアント企業の都合によって、実績をオープンにできないといったケースがよくあります。また、ホームページの更新ができておらず、古い実績しか載せていないことも少なくありません。
その会社で、実は携われるチャンスがあるのに、それを知らずに「自分の求めている仕事がない」と判断して、採用を断ってしまうのは非常にもったいないです。自分の実績にもつながる話ですので、しっかりと確認しておきましょう。
未経験のWebデザイナーの方であれば教育制度については気になるところでしょう。ストレートに聞いてしまってもよいのですが、質問3に便乗するとスマートです。
なお、会社によって用意されているデザイナー教育制度は様々です。OJT研修や社内研修だけではなく、資格取得補助、デザイン関連の書籍購入費補助、社外イベント・セミナーの受講料負担などもあります。求人情報サイトなどを見て、色々な企業の教育制度を知っておくと、教育制度の充実度を自分なりに判断することができます。
単純に配属先の部署の人数を知りたいわけではありません。この質問をすることで、その会社が抱えている業務量と、働いているスタッフの人数をはかることで、仕事の忙しさなどをイメージすることができます。
もちろん仕事を外注している可能性もあります。あきらかに人数が少ないと感じた場合には、「○○名だけで、そんなに大きな仕事をしているんですね」「外部スタッフは何人ぐらいいらっしゃるんですか」などと重ねて質問すると、スムーズに情報を引き出せます。
また、同じポジション/職種の方が何名いるかを確認することによって、仕事のサポートをお願いしやすいか、休暇を取得しやすいか、などがわかります。未経験のWebデザイナーの採用を考えている企業であれば単独ポジションという可能性はほとんどないでしょうが、念のため確認しておきましょう。
自分と同じような道を通ってきた先輩が在籍しているのであれば、これほど頼もしいことはありません。入社後は何かしらの教育制度が用意されていることが期待されますし、そうでないにしても教えを乞える存在になってくれるはず。現在の活躍ぶりを聞くことで、自分の将来像もイメージしやすくなるでしょう。
また教育の面だけではなく、未経験のWebデザイナーの気持ちがわかる人がいることで、仕事の悩みも相談しやすく、その会社での働きやすさにもつながります。
「定時に帰れますか?」「残業は多いですか?」といった逆質問は、基本的にはNGです。「仕事のやる気がないのでは?」と採用担当に思われてしまいます。
そこで聞き方を変えたのが、この質問です。Webデザイナーの1日の仕事の流れを聞くことで、残業の多い・少ないを、なんとなく知ることができます。
しかし最近では、採用担当側から残業の話題を出すケースも多く、その点を隠そうとする会社は残業が多いと思ったほうがよいでしょう。
逆質問7と同様、残業について確認するための質問です。逆質問7だけでは、その働き方が繁忙期に限ったものなのか、閑散期のものなのか、恒常的なものなのかが分かりません。
採用担当側から歯切れの悪い返答だったら、求職者側も相当の残業があると覚悟しておいたほうがよいでしょう。
面接時、採用担当から会社のマイナス情報を積極的に教えてくれるところは多くはありません。しかし、働く側としてはその点についても知っておきたいところです。
そこで、会社の弱みや問題点を「課題」と置き換えて質問してみましょう。「まだまだ人事制度や福利厚生が整っていない」「制作スタッフの定着率がわるい」などの話が聞けるかもしれません。
面接は、採用企業が働き手を選ぶだけではなく、働き手も採用企業を選ぶことができる場です。その会社のプラスの情報だけではなく、マイナスの情報も引き出すようにしましょう。
こちらの記事で紹介した、面接官からの想定質問14「将来、どのようになっていたいですか?」は、採用側があなたに成長性や課題改善の力があるかどうかを図るものでした。ここでは、逆に、あなたの方が自分のキャリアビジョンと、会社が求める成長イメージが近いか/離れているかを確認するための逆質問を紹介します。
両者が離れていると自分のキャリアビジョンを実現しづらい可能性があります。実務経験を積むためのステップアップの足掛かりとして考えているのであればよいのですが、長く働き続けることも想定しているのであれば確認しておきましょう。
ここまで逆質問について、様々なパターンをご紹介してきました。関連記事には面接対策として、未経験のWebデザイナーが尋ねられがちな想定質問15選をご紹介しているものもあります。
質問だけではなく、その質問意図まで汲み取れるような構成になっています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
▶未経験Webデザイナーの面接対策【前編/想定質問15選】どんなことを質問される?
https://webist-cri.com/article/detail/5521
逆質問は、自己アピールにつなげられるチャンス!とはいえ、本質としては理想の職場で働くための情報収集です。自分がどんな職場で働きたいか・働くべきかを真剣に考えたら、自分だけの逆質問が生まれてくるはず。
今回ご紹介した逆質問や、関連記事でご紹介している想定質問をヒントに、自分なりの考えを整理することで、面接時の緊張・不安もやわらいでいくはずです。しっかりと準備をして面接を乗り切りましょう。