就職面接の準備、あなたは何をしていますか?
面接といっても、志望動機や職歴、就業条件、ポートフォリオに関する質問など、転職の面接で尋ねられる質問は多岐にわたります。そこで……
履歴書、または職務経歴書に書かれている仕事の経歴を掘り下げるための糸口として、あらためて確認する質問です。この時点では、これまでの経歴を簡潔に話すようにしましょう。採用担当者にとって不明瞭な点があれば後から質問されるはずです。
自己紹介がなく、この質問から面接がスタートする場合もあります。
未経験の人や、職務経歴が浅い人によく問われる質問です。経験・スキルが発展途上のため「その職業への熱量」をはかることで、入社後の成長性を確かめたいのです。
このとき答える理由が弱いと、「苦しい状況になった時にすぐに辞めてしまうかも」と考える採用担当者もいます。しっかりと自己分析を行って、納得感のある理由を伝えましょう。
「入社後の仕事との相性」を確認すると同時に、「どういったことに喜びを感じるか?」といった「仕事の価値観」をはかる質問です。追加で、「その経験から学んだことはありますか?」といった質問を受ける場合もあります。感じたことや考えたことをしっかり自分自身に落とし込み、人に伝える言葉として事前いある程度まとめておくことが大切です。
「厳しい仕事・環境でも、やりがいや楽しさを見出すことができる人」……そのように感じてもらえるようなエピソードがあれば、一緒に働く仲間として頼もしい印象を与えられるはずです。
「これまでの仕事で最も失敗したと思うことを教えてください」そういった形で質問されるケースもあります。この質問で問われているのは「何を辛いと感じるのか? 失敗に感じるのか?」などのストレス耐性の度合い。そして、「どうやってトラブルを乗り超えたのか?」「失敗を糧に成長したのか?」など、失敗に対してどう立ち回り、どういう着地にこぎつけたのか、ということ。
つまり、単に失敗談や苦労話を伝えるだけではNGです。採用担当者が知りたいのは、失敗に向き合う力や対応力、その先に得たもの。失敗談や苦労話と併せて、伝えられるようにしましょう。
これは「仕事に取り組む姿勢」「仕事への向き合い方」を確認する質問ですが、話すテーマによって「入社後の仕事との相性」だけではなく、「会社・職場の社風との相性」「一緒に働く仲間との相性」などが分かります。
まずは企業研究を行った上で相性が良さそうな部分を見つけて、話すテーマを決めるところからはじめましょう。なお、「○○○○です」と端的に言うだけでは “大切にしている” ことが伝わりません。そう考えるようになった理由などを添えて説明しましょう。
「どのような人か?」と問われると性格について話してしまいがちですが、ここでは「第三者から評価」を通して自己PRをすることが重要です。実際の仕事のエピソードを織り交ぜながら採用担当者がイメージできるように意識しながら話しましょう。
この質問に裏の意図はなく、採用担当者は純粋に転職理由を知るために確認します。とはいえ、どんな転職理由であっても良いわけではありません。当然、不平不満ばかりを聞かされても採用する気持ちにはなれませんし、嘘の転職理由を話すのも誠実とは言えません。
ネガティブな転職理由をそのまま言ってしまうのではなく、ポジティブな表現に転換して伝えるようにしましょう。例えば以下のように。
・「給与が低い」▶︎「評価される環境で働きたい」
・「残業が多い」▶︎「自己研鑚の時間を増やしたい」
・「会社が遠い」▶︎「通勤に使っている時間を仕事に充てたい」
なお、追加の質問として「転職理由の原因を解決できませんでしたか?」と問われる場合があります。あなたの問題解決能力を問われていますので、「具体的にどのような努力・アクションをしたか?」などの回答も用意しておきましょう。
履歴書または職務経歴書に書かれている志望動機を掘り下げるために、あらためて確認する質問です。志望動機が、その会社ならではの内容になっていない場合は、「今の会社でもできることでは?」「他社でも実現できるのでは?」と追加で質問されてしまいます。採用担当者に納得してもらえる志望動機を作り込みましょう。
“印象” という曖昧な言葉を使っていますが、あなたの感想が聞きたいわけではありません。これは「企業研究・企業理解の浅深の度合い」をはかる質問です。ホームページに掲載されている企業理念や沿革などには必ず目を通し、直近のニュースなどもしっかりと確認しておきましょう。あなたの応募への真剣さや意欲を伝えることができます。
企業についてしっかり勉強したことは、採用面接のあらゆるところで活かせるもの。良くも悪くも漏れ出てしまうものです。面接担当者にも必ず伝わりますので、しっかりと時間をかけて勉強する必要があるでしょう。
これは「業務理解・ビジネス理解の浅深の度合い」を確認するための質問です。認識にずれがあれば「企業研究が足りない」と捉えられることはもちろん、「本当にやりたい仕事とは違うのかな?」「採用しても、すぐに辞めてしまうのでは?」と受け取られる可能性もあります。
また、同時に「ビジネス視点、企業への利益貢献の考え方を持っているか?」も見ています。利己的な回答にならないように注意しましょう。
こちらも「業務理解・ビジネス理解の浅深の度合い」を確認する質問の一つですが、先ほどの内容よりも “長期的な視点” になります。入社後すぐに任せる仕事と相性が良かったとしても、その後のビジョンが合わず、将来的に辞めてしまう可能性が高ければ採用したいとは思いません。
「投資家情報(IR情報)」や「社長インタビュー」、「先輩インタビュー」などを読んで、
会社の長期的な目標・方針と合った内容を話すと好印象を得られるでしょう。
このように質問されると動揺してしまいそうですが、別の言い方をすると「自己PRをしてください」ということです。動揺してしまうとストレス耐性がないように捉えられてしまうため、自信を持って堂々と自己PRをしましょう。
実際に残業・休日出勤の頻度が高いために確認される場合もありますが、「仕事への熱意」をはかるために質問するケースもあります。とはいえ、「何時間でも働けます」は回答として無責任に映ってしまう可能性があります。
「業務効率を意識しながら仕事を進めたいと思いますが、残業・休日出勤も覚悟しています。最後まで責任を持って一つひとつの仕事に取り組みたいと思っています」などと伝えると良いでしょう。
残業・休日出勤ができない場合には、その理由をしっかりと説明した上で、「その分、集中して業務に取り組む」「業務効率をあげる努力をする」など、仕事への前向きな姿勢をアピールしましょう。
裏に意図があるわけではなく、転勤の可否を正直に答えれば良い場面です。「転勤をしたい/したくない」という気持ちの問題はあると思いますが、採用担当者としては「転勤できるか/できないか」を確認したいのです。曖昧にしたり、はぐらかしたりするのはNGです。転勤できない場合には、その理由をしっかりと伝えましょう。
純粋に希望条件の確認をしたいという意図もありますが、「自己評価ができているか?」という視点もあります。また、経験が浅い方であれば謙遜したつもりで「いくらでも大丈夫です」と答えてしまう人もいるかもしれませんが、それでは「スキルが低いのでは?」と疑われてしまう可能性もあります。同じ職種の平均年収や、他求人情報の給与などを調べて、適正な給与額を確認しておきましょう。
この質問があった場合、採用を急いでいる可能性があります。「○月○日から働けます」と明言できることが理想的ですが、難しい場合にも、なるべく早めに入社できるように善処する旨を伝えると悪い印象にはならないでしょう。
「自己分析ができているか?」を確認すると同時に、「会社や仕事、ポジションとの相性は良いか?」など色々なこととの相性がわかる質問です。「相性が良いことを知ってもらうこと」は大前提として、この質問に対する回答ポイントは「伝え方」にあります。
長所・短所は表裏一体です。たとえば……
・「流されやすい」▶︎「協調性がある」
・「優柔不断」▶︎「柔軟性がある」
・「心配性」▶︎「計画性がある」
などと言い換えることができます。短所を長所に転換して、長所を強調するように伝えましょう。
「情報収集の習慣」だけを聞きたいのではなく「情報の理解度」「情報の咀嚼力」をはかる質問です。自分なりの見解を説明できるようにしておきましょう。
なお、話題・ニュースに関連づけて、業界・職業・会社のビジネスにつなげて話すことができるのが理想です。ビジネスパーソンとして結論から話すことも忘れないようにしましょう。
これは、採用担当者があなたの好きな色に興味があるわけではありません。どのように回答をするのか、その対応力を見たいのです。対応力を求める質問は他にも色々とあります。
・今日は、なぜその服装を選んだのですか?
・あなたを動物に例えると何ですか?
・無人島に3つだけ持っていくとしたら何を選びますか?
こういった質問は無数にあるので、すべての回答を事前に準備することはできません。
「印象の良いことを言わなければ」と考え込む必要はありませんが、回答内容の理由を説明する必要はありますので、日頃から「それは、なぜ?」と自分に問いかけることを習慣にして、 物事を論理的に考える練習をしておきましょう。
転職面接における、19の想定質問をご紹介してきました。しかし、面接に含まれる要素はまだまだ他にもあります。Webistでは、転職面接で重要な要素について、それぞれ記事を作成しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
▶︎転職面接のキホン!対策マニュアル【面接準備編】
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