転職支援のプロに聞いた! 転職でキャリアアップするためのコツと対策とは

「転職するなら、今より好条件でやりたいことをしたい!」「自分の理想に近づくために、キャリアアップしたい!」と思う方は、多いのではないでしょうか。そんなみなさまに代わって、「具体的に何をしたら良いの?」「キャリアアップする転職で求められることは?」といった疑問を、転職支援のエキスパートである転職エージェントに直撃してみました!

氏名:木村竜一
所属会社:株式会社クリーク・アンド・リバー社
エージェント暦:7年目
趣味:バンド活動、スキルアップのためのラーニング
特徴:美大への進学も視野に入れていたほどアートに精通し、クリエイターの気持ちに寄り添えるエージェント。柔らかい物腰かつ客観的意見を率直に伝えてくれるため、相談しているうちに気持ちが軽くなったと言われた実績が多数あり。
転職エージェントって何? 求職者が利用して得することって何があるの?

―― 普段は、どんな仕事をされているのですか?

求職者の仕事探しでの悩みや不安をヒアリングし、納得していただけるご就業ができるようサポートしています。企業と求職者の間に架け橋をつくるというイメージですね。入社当初はゲーム業界を担当していましたが、現在はWeb・紙・広告業界のエージェントとして、毎年100名以上のクリエイターの転職活動を支援しています。

―― エージェントを利用すると、関わる人間が増えて面倒な気もするのですが、求職者にとってのメリットは何ですか?

相談相手ができる、職探しを任せられる、情報が得やすくなる、個人では気づかなかった良い点や改善点が分かる、などメリットは沢山あります。「相談相手ができる」なんてたいしたことないと思う方がいらっしゃるかも知れませんが、悩みを自己完結してしまうと、人生の重要なキャリアチェンジについて大きく判断を誤る危険性も出てくるので、それを防ぐためにもエージェントを通して視野を広げていただきたいと考えています。エージェントは応募者の人柄やポテンシャルなど、書類だけでは伝えきれない強みを企業へ直接アピールすることができます。第三者からお伝えすることでさらに説得力が増しますし、これまでに諦めていた求人にチャレンジできる場合もあるんです。お一人で悩みながら活動されるよりも、かなり楽になると思いますよ。

―― 実際にはどんなアドバイスをしていただけるのですか?

企業担当者と蜜にコミュニケーションを取り良い関係を築いているので、各企業が実際どんな方を求めているかを知っています。そのため、通過しやすい職務経歴書やポートフォリオの見せ方についてアドバイスが可能ですし、残念ながら通過しなかった場合にも「何が良くなかったのか」を具体的にみなさまにフィードバックしています。原因を改善するためのアドバイスから、転職にかけられる時間を考慮しつつスケジューリングをお手伝いするなど、各クリエイターの方にとって最良な転職活動ができるよう、さまざまなサポート体制を整えています。

キャリアアップするチャンスを逃さないために必要なことは
―― 転職するならキャリアアップしたいと思うのですが、何からはじめたら良いのでしょうか。

転職を考えるうえで大切なのは、「自己理解」と「仕事理解」の2つがとても大切なキーワードです。これが足りていないと、適切な判断ができずに自分の意図しない結果になってしまう可能性があります。キャリアアップを考慮した転職は現状のキャリアに対する迷いから考え始めることも多いので、自分の考えを整理するためにも「自己理解」と「仕事理解」を深めることからはじめてみてください。方法としては、まず自分が転職を考え始めたきっかけについて書き出してみましょう。現在の職場で事実として起きていることや起きたこと、それに対して自分は今どういう感情を抱いているのか、を順番にしてみると自己理解が深まります。次に、今の会社の状況、生活状況、希望する転職先の状況などについて事実を書き出して「仕事理解」を深めていきましょう。すると、目標を達成するためは何が足りないのか、不足要素を補うまでどのくらい時間が余っているのか、今やるべきことは何なのかが客観的に、具体性をもって判断できるようになります。


単純に感情を書き出すのではなく、その感情はどのようにして出てきたのかなど、二歩三歩と踏み込んだ自分の内面を書き出すように意識することが大切です

―― 転職のベストタイミングってありますか?

一般的には期の変わり目が良いといわれています。この時期は人の入れ替わりがあるので、求人数が増えます。それだけチャンスがあるということなので転職はしやすいのですが、思い立ったときがその方にとってのベストタイミングだとも個人的には思います。ご自身で判断がつかないときは周りの人に相談してみてください。特に、色んな知見を蓄積している業界専門のエージェントに相談して、タイミングを見極めるのもひとつの手だと思います。

これがあれば無敵!? クリエイティブ業界で最も重要視される能力と、これから必要となる能力とは

―― では、キャリアアップを考えたクリエイティブ業界への転職で、今一番求められるものは何ですか?

コミュニケーション能力だと思います。アートであれば、独りで完結させることも可能です。しかし、クリエイティブ業界のビジネスにはクライアントが存在し、複数人が集まってひとつのものを作り上げる必要があります。プロジェクトを進める過程で、メンバー同士の意思疎通がスムーズに出来ていないと、クライアントと握った条件をクリアする事ができません。そうなったら、もう業務として破綻してしまいますよね。極論、実力がなかったとしても得意な人を巻き込む能力があれば仕事は成立させることができます。クリエイターだから話すのが苦手でも許されるということは決してなく、むしろコミュニケーション能力を求められるというケースが多いです。

―― コミュニケーション能力ですか……。ちょっとそれを聞いて不安になってきたのですが、積極的に会話できない人は転職が厳しいということでしょうか。

そんなことはありませんよ。実は、私もコミュニケーションが不得意で、学生の頃からコンプレックスを抱いていました。でも逃げていては何も始まらないと思ったので、あえて人との関わりが重要になるエージェントという仕事を目指したんです。人と話せている、人の話を聞くことができているという実感を持つまでには相当の時間がかかったんですが、会話が苦手という方の気持ちは人よりも理解できる自信があります。自分の伝えたいことを相手に伝えるコツなどをアドバイスできますし、講習会などのご紹介もできるので、少しでも不安なことは遠慮せずに相談してもらえると嬉しいです。

―― コミュニケーション能力以外で、今後求められる能力はありますか?

「エンプロイアビリティ(employability)」という考え方を持つことが大事だと思います。簡単に言うと、雇用され続ける能力です。これは、単純に「○年働いた」「○○で働いた」といったことで評価されるのではなく、社会から求められる人材で居続けるために、自分はどんな知識を蓄えてどんな成果を上げてきたのかという、転職をしたとしても揺らぐことのないスキルは何なのかを考えていく必要があります。もちろん、今の会社で一生懸命働くことは、決して悪いことではありません。ただ、今の会社だけを中心に考えて従順に仕事をしているだけでは、思考の柔軟性に欠け、気が付いたときにはキャリアの可能性が狭まってしまいます。社会の流れを把握して、何が必要なのかを自分で考えて、そのために自分は仕事を通じて何をするのか…… 広い世界から課題を見つけていくという考え方をしていくことで、働き方が変わり、企業が欲しがる「エンプロイアビリティ」が身についてくるのではないかと思います。

転職エージェントを活用して、キャリアアップのチャンスをつかもう!

今回のインタビューで印象に残ったのは、視野を広げる作業が必要だということと、エージェントを利用すると、自分の可能性やキャリアプランが広がるということでした。転職は、人生を左右する大きな決断のひとつといえます。悔いを残さず納得できる転職を実現させるためにも、迷った時にはプロフェッショナルであるエージェントに相談してみるのも良いかも知れません。